2017.07.13更新

法律相談でよくお受けする質問です。

弁護士はその気になれば、住所、電話番号、職場から、口座番号までなんでもかんでも調べられてしまうんでしょうか。

 

答えは、NOです。

弁護士は探偵ではないので、法律上許された制度を使った範囲内でしか適法に情報を得ることはできません。

 

ただ、もちろん、適切な手段を使えば調査可能な情報もあります。

 

弁護士会照会という弁護士法に基づく制度により、弁護士会を介して情報開示を求める手段があります。

金融機関の伝票の開示を求めたり、刑事事件の捜査記録の一部の開示を求める場合に使います。

この手段により、例えばある人物の記載した申請書に、その人の住所や口座情報の記載があるとして、これこれこういう理由で開示を求めます、と請求してみること自体は可能です。

ただ、第一段階として弁護士会の照会手続担当弁護士が照会の妥当性を確認しますし、仮にクリアして照会をかけたとしても、照会先がプライバシーを理由に開示を拒否してくる場合もあります。

不当な開示拒否が問題になり訴訟沙汰になるケースもありますが、一定の限界があるということです。

 

他にも、職務上請求という手段により、訴訟提供等の目的があれば、戸籍謄本や住民票などを自治体に請求することも可能です。

もっともこの場合も、個人を特定する情報をある程度把握しているのが前提です。

台東区に住んでいる田中っていう名字の人の住民票、だとか、大野屋ビル3階に住んでいる人の戸籍謄本が欲しいけどその人の名前はわかりません、だとかいう請求だと、基本的に自治体は請求には応じてくれません。

投稿者: 弁護士 吉利 浩美

2016.06.01更新

相続事件や離婚事件など、感情が表立ちがちな事件では、相手方と顔をあわせたくないという方も多いです。

そのような方ですと、当事者同士の交渉だと、電話で話をしたり、あるいは直接会ったりせざるをえなかったりと、それ自体に苦痛を感じてしまいます。

 

では、調停を申し立てるとどうなるのでしょうか。

 

調停(ここでは家事調停)では、調停委員会を介して双方の意見を交わすため、直接相手方に向かって言い分を伝えることは通常ありません。

そのため、少し前までは、「調停になれば、調停成立のとき以外は、相手の顔を見る必要はありませんよ。」と言って安心してもらっていました。

 

ただ、平成25年1月1日以降に申し立てられた調停については、家事事件手続法が適用されます。

それにより、調停の最初と最後に、双方(当事者含む)がそろって顔をそろえるような運用がされ始めました。

 

第一回の期日では、最初に、調停とはどういう手続きなのか、どういうふうに手続きが進行していくのか、調停委員会から説明があります。

また、毎回の期日の最後に、今日はこういうことを話し合って、次回期日までの双方の宿題はこういうことですね、という確認作業をします。

 

ですので、まったく相手方と顔をあわせることはない、という運用ではなくなりました。

 

ただ、どうしても相手方と会いたくないというような事情があれば、調停委員会も無理強いはしません(と信じたいです)から、遠慮なく申し出たほうがよいと思います。

投稿者: 弁護士 吉利 浩美

2015.05.08更新

調停や訴訟を弁護士に依頼するということは、自分の代理人として弁護士に委任するということです。

ご本人が出席しなくても、弁護士だけで手続を進めることができるので、出席は必要不可欠ではありません。

 

ただ、事情により、ご本人も出席したほうが望ましい場合があります。

 

例えば、離婚などのご本人のほうが事情をよく把握している場合。

離婚調停などでは、弁護士が出席していても、調停委員はどちらかというとご本人から事情を聞きたがります。

離婚調停では細かい事情の主張がやりとりされることが多く、弁護士が事情を把握しきれていないこともありますし、細かい感情の機微などはご本人が直接説明したほうがよい場面もあります。

 

これに対し、金銭的請求をしている訴訟の場合など、経済的な事案は、ほぼ弁護士に丸投げしてしまってよい事案だと思います。

ただ、このような事案であっても、和解の話が進んでおり、あとは細かい条件や金額を調整するだけという状況では、ご本人が出席していたほうがよい場合もあります。

 

事案や事件の進捗状況により変わってきますが、基本的には、依頼した弁護士から出席を求められない限りは、期日への出席は弁護士に任せてしまってよいかと思います。

投稿者: 弁護士 吉利 浩美

2015.04.30更新

相手方がある事案の場合、弁護士に依頼することができる手続の種類には、大きくわけて、交渉、調停、訴訟の3種類があります。

なお、ここでの説明は、離婚や相続等の家事事件以外の事案を前提にしています。

家事事件の場合は、いきなり訴訟をすることができず、まずは調停での話し合いをする必要があったり、調停が不成立となっても訴訟ではなく審判という手続が設けられていたり、事情が異なりますのでご留意ください。

 

【交渉】

交渉は、弁護士が依頼者の代わりに窓口となって、相手方と話し合いをする手続です。

通常、まずは依頼者の言い分をまとめた書面を、弁護士の名前で相手方に送付することから交渉がスタートします。

時効の問題がある場合など、必要に応じて、内容証明郵便を利用することもあります。

書面送付後は、相手方からも言い分を書面でもらったり、必要に応じて面談したりして、交渉の余地があるか探ります。

歩み寄りが出来ず、交渉での解決ができない場合には、長々と続けても時間の無駄ですので、裁判所での手続を検討します。

 

【調停】

調停は、裁判所に場所を移して、相手方と話し合いをする手続です。

裁判所では、調停委員2人と裁判官1人で構成される調停委員会が調停を担当します。

調停期日は、小さな非公開の会議室で開かれ、相手方と別々に交代で会議室に入り、調停委員会を介して双方の言い分をやりとりします。

裁判官は毎回期日に出席することはまれで、初回の期日や調停終了のときなど大事なときだけ登場することが多く、ほとんどの期日では、調停委員2人が中心となって双方の言い分を聞き取ります。

調停委員は、調停の内容により、弁護士や建築士等の専門家が選ばれることもあります。離婚事件などでは、比較的年配の男性と女性1人ずつの調停委員で構成されることが多いように思います。

調停は、裁判所が間に入るというだけで、あくまでも話し合いのための手続です。

そのため、双方で話し合いが成立しなければ、調停で解決することはできません。

調停期日は概ね1ヶ月に1回のペースで入ります。

2〜3回の期日を重ねて調停成立(双方で何らかの合意が成立する形での解決)の可能性がなさそうな場合には、調停委員会の判断で調停を打ち切られる場合が多いです。

 

【訴訟】

訴訟は、テレビドラマなどでよく見る法廷等で行われる手続です。

訴訟には裁判官3人で構成される合議事件と、裁判官1人のみの単独事件があり、どちらの構成となるかは、事件の複雑さ等により裁判所で判断します。訴訟がある程度進行した後で、当初単独事件であっても合議事件に変更されることもあります。

訴訟は調停と違ってケンカです。

双方の言い分を書面でやりとりし、証拠を提出して立証していきます。

ある程度主張と立証が尽くされた後で、裁判所から和解を進められることも多いです。

和解の余地がなければ、それまでに提出された主張立証に基づき、裁判所が結論を判断します。

訴訟にかかる期間は、事案によりますが、第一審だけでおおよそ1年間くらいかかることが多いです。

 

【どの手段を選ぶべきか】

全く交渉の余地がないケースであれば別ですが、多くの場合はまず交渉からスタートします。

その後、調停か訴訟を検討することになりますが、どちらが適切かは事案によります。

訴訟で勝訴の見込がそれほど強くない場合は、調停を申立て、中立な第三者を間に入れることで話し合いをする方が望ましいこともあります。

また、訴訟となると時間もかかり、それだけ弁護士費用もかかってきますので、費用対効果の観点から、調停をオススメすることもあります。

ある程度勝訴の見込がある場合、あるいは、相手方が全く話し合いに応じる意向がない場合は、どうしても決着をつけたいのであれば、訴訟をして強制的に裁判所の判断を仰ぐことになります。

その場合は、さきほどの弁護士費用の問題も考えながら、訴訟提起する価値があるかどうかを慎重に検討する必要はあるかと思います。

いずれにせよ、そもそも言い分が法的に理由があるものなのか、証拠は充分に揃っているのか、訴訟になったときの勝訴の見込はどの程度なのか、経費がどれだけかかるのか等、事案により全く異なってきますので、弁護士に相談してから判断するほうが安心です。

 

 

投稿者: 弁護士 吉利 浩美

2015.04.29更新

法律相談にいらした方から、「弁護士さんって色々いるけど、どういう基準で選べばいいんですかね?」という質問を受けることが意外に多いように思います。

 

弁護士に相談される方は、人生の大きな節目にいるはずです。

また、精神的にもかなり負荷が大きい状況にいるはずです。

事案によっては、弁護士は、気持ちを隠さず相談できるほぼ唯一の存在となることもあるはずです。

その場合、一番大事なのは、弁護士との相性だと私は思います。

やはり弁護士も依頼者の方も同じ人間ですので、極論すると、話し方に違和感があるとか、価値観が違うとか、人間同士の相性があわないことは必ずあります。

そのような弁護士に、心の底から悩みを打ち明けることはできるでしょうか。

 

もちろん、相性がいいだけでは、もちろんいけません。

弁護士としての最低限の職務経験は必要です。

最低限が何年くらいかと言うと、それは人それぞれだとは思いますが、長ければそれだけでいいというわけでもありません。

法改正や最新判例をアップデートせずにいる弁護士がいることも事実だからです。

いわゆる一般民事と呼ばれる、家事事件・労働事件・賃貸借等の分野では、一般的には3年くらい弁護士としてまじめに仕事をしていれば、一通りの案件は担当できますので、一応は3年くらいで最低限の職務経験と言ってよいのではないかと思います。

その後の経験年数を、弁護士としての能力にいかに結びつけるかは、個々の努力や職務への姿勢・・・要するに、真摯に職務に取り組んでいるかどうかにかかっています。

 

では、初めて会った弁護士の努力や姿勢をどうやって判断すればいいのでしょうか。

1回会っただけでは完全に判断することはできませんが、話し方でおおよその雰囲気は伝わるのではないかと思います。

相談内容を丁寧に聞いてくれるか、説明内容が独りよがりではなくわかりやすいか、知ったかぶりをしていないか・・・などなど。

真摯に職務に取り組む弁護士は、依頼者への対応も真摯になるはずです。

 

 

最後に、弁護士費用も重要です。

私は、依頼するかどうか迷ったときには、他の弁護士にも相談してセカンドオピニオンをもらう、あるいは、相見積もりをとることをおすすめしています。

色々な弁護士の人間性、事件処理の方針とあわせて、弁護士費用についても話を聞いて、最も頼みたいと思った弁護士と関わりをもつ。

他の弁護士にも相談することをいやがるような弁護士は、いないと思いますし、もしいるとすれば自分の方針に自信がないということなのかもしれません。

 

色々と述べましたが、個人的には、一番重視すべきなのは、弁護士との相性だと思います。

話しやすそうか、事件処理の方針はあいそうか、法律相談の際にはきっちり確認することをおすすめします。

投稿者: 弁護士 吉利 浩美

2015.04.06更新

よくある質問をこちらに掲載して参ります。

投稿者: 弁護士 吉利 浩美

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