2016.06.19更新

妻が不倫しているようなので、興信所を使って証拠をおさえたい。

とにかく確実なものをできるだけ多くと考えているので、1週間くらい妻を徹底的に尾行して調査してもらうつもりだ。

その費用は当然、妻に請求する。

 

さて、本当にそれで大丈夫でしょうか。

 

不貞行為の証拠をおさえることができた場合、興信所の費用も、損害賠償請求のひとつとして請求することが考えられます。

ただ、請求できる費用は、訴訟提起にあたり立証のために必要とされる限度のみ。

過剰な費用をかけたところで、それを全額損害賠償として認めてもらえるとは限りません。

 

経済的に余裕があるのでない限り、興信所の利用も慎重に見極めるべきかと思います。

投稿者: 港区西新橋の弁護士 吉利 浩美

2016.06.18更新

既婚者の男性と不倫し、それが奥さんの知れるところとなり、奥さんから不貞慰謝料を請求された。

奥さんは弁護士に依頼したようで、請求金額は500万円と書いてある。

この金額は妥当なんだろうか・・・。

このような相談を受けることも多いです。

 

不貞行為による慰謝料に、いわゆる「相場」はあるのでしょうか。

 

そもそも慰謝料は精神的苦痛を金銭的に補てんするという性質のものです。

精神的苦痛は人それぞれなのですから、「相場」などという言葉を持ち出すのは本来違和感があります。

ただ、一般的な裁判例をみると、このくらいの金額が多いでしょうというラインはあります。

あくまでも一般論としてですが、奥さんが離婚するまでに至ってしまった場合、150万円から200万円の慰謝料が認められていることが多いようです。

 

ただ、慰謝料は個人差。

不貞行為の態様、頻度、期間、積極性といった悪質性、

他方で、不倫相手の男性と奥さんの婚姻期間や婚姻生活の状況

 

などなど、さまざまな事情を考慮して判断されます。

一般的な認定金額は述べたとおりですが、それを超える金額が認定される可能性も十分にあります。

詳しい事情を弁護士に相談されることをおすすめします。

 

 

 

 

投稿者: 港区西新橋の弁護士 吉利 浩美

2016.06.16更新

婚約破棄され、損害賠償を請求し得るというのは、テレビ番組などで情報が広まり、一般の方にも知られるようになりました。

 

ただ、ひとことで婚約と言っても、法的に保護されるレベルとそうでないものがあります。

裁判所でそれなりの損害賠償を認めさせるためには、客観的に婚約成立と言えるだけの状況と証拠が必要です。

 

たとえば、婚約指輪をもらう、両家の両親の顔合わせをする、結納をする、結婚式場を予約する、新居の契約をする、などなど結婚に向けた具体的行動です。

特に、式場を予約したり新居の契約をしていたりすると、財産的損害が発生しますので、慰謝料とは別に財産的損害賠償が認められる可能性が高くなります。

 

このように、単に、「結婚しよう」という口約束だけでは婚約成立を立証するのは困難です。

 

とはいえ、ずっと同棲していて、そろそろ婚姻届でもだそうかな。

だけど結納もしない、結婚式もあげない、両家の親には事後報告で・・・

というようなカップルが増えている昨今、裁判所の考え方も変わってくるのかもしれません。

 

投稿者: 港区西新橋の弁護士 吉利 浩美

2016.06.14更新

婚姻中に夫婦でマンションを購入し、住宅ローンを組んだとします。

マンション、住宅ローンの名義は夫で、夫がローンを支払っています。

 

しばらくたって、夫婦が別居しますが、マンションに住んでいるのは妻で、妻が夫に婚姻費用を請求する場合を考えてみます。

 

算定表を単純にみると、婚姻費用が10万円であったとします。

他方、マンションのローンも月10万円です。

 

では、夫は、ローンを支払っているから婚姻費用はナシね、という主張ができるのでしょうか。

 

夫からすれば、自分が単身で住む家の家賃も支払って、妻が住むマンションのローンも支払って・・・となってしまいます。

また、算定表の金額のなかには、住居費も本来含まれているので、算定表で算出された婚姻費用に加えてローンも支払うとなれば二重払いになりかねません。

 

とはいえ、ローン相当額をそのまま婚姻費用から差し引く、という考え方は受け入れられづらいです。

ローン支払は確かに債務ですが、ローンの支払により夫はマンションへの所有権を手に入れます。

そのため、単純な二重払いとまではいえないのです。

 

この場合、どう処理するかというと、総収入(算定表でベースにする収入)の金額を調整することが多いです。

たとえば、総収入から住宅ローン支払額を控除した残額を総収入ととらえなおして、その数字をもとに算定表を使う場合があります。

投稿者: 港区西新橋の弁護士 吉利 浩美

2016.06.13更新

夫婦には、民法で協力義務、扶助義務が認められています。

そのため、夫婦が別居して暮らしている場合、互いの生活を助けるために経済的援助をする必要があります。

これが具体化したのが、一般によく知られている「婚姻費用」です。

 

では、たとえば、不倫をして出て行った妻にも、夫は婚姻費用を支払わなければいけないのでしょうか。

まったく悪いことをしていないにもかかわらず、お金も払わなければいけないとなっては、夫にとっては悪いこと尽くしのような感じがあります。

 

これについては、そもそも、夫婦間の扶助義務は、同居し協力する義務と表裏一体となって婚姻生活の基盤を形成するものであるとして、婚姻関係を破たんさせた配偶者から婚姻費用を請求することは、権利の濫用として許されない、との考え方を示した裁判例があります。

投稿者: 港区西新橋の弁護士 吉利 浩美

2016.06.09更新

年金生活者の夫婦で、離婚に向けて別居している。

そのような夫婦も、熟年離婚が増えているいま、多いのかもしれません。

 

年金生活者の場合も、算定表が一応参考になります。

ただ、そのまま適用することはなく、少し操作が必要になります。

 

算定表は、簡単にいうと、統計資料を参考にしながら、一般的な生活費等を収入から控除したものを、総収入とみなしています。

控除される生活費等のなかには、職業費といって、働いていれば必要な費用、たとえばスーツ代とか交通費などが含まれています。

年金生活者であればそれはかからないはずなので、本来控除すべきでない金額が総収入から控除されてしまっています。

 

そのため、年金生活者の場合に算定表をつかう際には、算定表で算出される金額より少し高い金額になります。

具体的な金額を知りたい方は、ご相談ください。

投稿者: 港区西新橋の弁護士 吉利 浩美

2016.06.08更新

養育費・婚姻費用の算定表は、だいぶ一般の方の間にも認識されはじめ、当事者同士でお話しする際にもそれを利用して金額を決める方も多くなってきました。

 

とはいえ、はやく離婚したいといった事情もあったんでしょうか、算定表とは大きくかけはなれた金額で合意するケースも見受けられます。

もちろん、算定表には拘束力があるわけではありませんので、どのような金額にしようと基本的には当事者の自由です。

 

ただ、後になって、やはり養育費が高すぎて払えないので減額したいと相談にいらっしゃる方が多いのもまた事実です。

 

このような場合でも、相手が減額に同意すれば当然ながら減額することができます。

ただ、同意してくれない場合が難しい問題です。

 

家庭裁判所に養育費・婚姻費用の減額を求めて調停を申し立てることになります。

調停委員が間にはいって、減額する理由などの事情をきいてくれます。

ただ、やはり、「高いって言ってるけど、いったんこの金額で同意したんでしょ」という考慮要素は非常に強く働いてしまいます。

 

そのため、減額する必要性が高いんだということを、ある程度しっかりとした資料をもって説明する必要がでてきます。

たとえば、合意したときは会社の経営状態が良かったけど今はこんなに悪いんだという確定申告の資料、

養育費の支払が苦しくて、生活費工面のために多額の借金を重ねているという借入明細(もちろん浪費の場合はだめです)、

その他、調停委員が納得できるだけの事情がない限り、単にやっぱり払いたくないということだけでは、減額は基本的に難しいと考えたほうがよいでしょう。

投稿者: 港区西新橋の弁護士 吉利 浩美

2016.06.07更新

離婚事件で、婚姻費用や養育費を決める際、よく使われるのが「算定表」です。

従来裁判所で議論されていた内容を、夫婦それぞれの収入によって表で一元化できるよう工夫されたものです。

裁判所のHPでも公開されており、目にされた方も多いと思います。

 

必ずこの算定表の範囲内で金額を決めなければいけないということはありません。

当事者同士が合意すれば基本的にはどのように金額を決めようと自由です。

 

他方、算定表は、公租公課や特別経費、生活費について、統計資料を用いて標準的な数値を出しているものにすぎません。

そのため、特別な事情がある場合など、算定表をそのまま適用すべきでないケースもありえます。

 

裁判所HP「養育費・婚姻費用算定表」

http://www.courts.go.jp/tokyo-f/vcms_lf/santeihyo.pdf

 

 

投稿者: 港区西新橋の弁護士 吉利 浩美

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