2015.05.12更新

亡くなった父が遺言書を残しており、内容を確認すると兄弟みんなが望まない内容だった。

そのようなとき、遺言書を無視して、兄弟全員で話し合って遺産分割方法を決めることはできるのでしょうか。

 

このように、遺言書と異なる内容の遺産分割は、実務上はよく行われています。

 

故人の遺志はなるべく尊重されるべきではありますが、遺族全員が望まない結果を無理矢理強いることは、誰のためにもなりません。

特別な手続は必要なく、遺産分割協議書を作成すれば、遺言書ではなく遺産分割協議書の内容が有効となります。

 

もっとも、いったん遺言書にしたがって遺産分割を完了し、登記などもすませたあとで、やっぱり遺言書どおりはやめて、違う内容で遺産分割をするような場合は注意が必要です。

本人たちは遺産分割のやり直しのつもりでいるかもしれませんが、税務署は違う見方をするおそれがあるからです。

つまり、いったん相続がすんだ後での贈与、あるいは売買といった独自の取引とみなされて、贈与税あるいは譲渡所得税が課税される可能性があります。

 

相続の際は、課税関係も手取り金額に大きく影響してきますので、軽率に手続を進めることはせず、事前に慎重に検討することは大事です。

投稿者: 港区西新橋の弁護士 吉利 浩美

2015.05.02更新

遺産分割の際、分割方法を決めるために不動産の評価が重要になることがあります。

例えば、遺産が土地しかないにもかかわらず、ある相続人がその土地を取得すると、他の相続人には代償金という金銭を支払うことで相続分に代える必要があります。その代償金の金額を算定するために、土地の評価が大事になってきます。

 

不動産の価値を評価する方法は、大きく分けて、時価、相続税評価額、固定資産税評価額の3種類があります。

 

【時価】

時価とは、不特定多数の当事者間で自由に取引が行われる場合に、通常成立するであろう売買価格のことをいいます。

時価公示価格は、国土交通省が、毎年1月1日時点における標準地の正常な価格を3月に公示するもので、国土交通省のHPで公開されています。

 

【相続税評価額】

国税庁が毎年7月に公表している、路線(道路)に面している土地1平方メートル当たりの評価額を路線価といいます。

路線価は、国税庁のHPに掲載されており、おおむね、地価公示価格の8割を目途に設定されていますが、地域によっては時価より路線価の方が高額となることもあります。路線価はHPですぐに確認できるので、遺産分割の際にはまずは路線価を基準にすることも多いです。

 

地域によっては、路線価が定められておらず、固定資産税評価額を基準にした倍率のみが定められており、固定資産税評価額に所定の倍率を乗じることで算定する地域もあります。

 

【固定資産税評価額】

固定資産税評価額とは、固定資産税を賦課する際に基準となる不動産の評価額です。

固定資産税評価証明書や、固定資産税の納税通知書によって確認することができ、建物の評価を定める際に参考になります。

地価公示価格の7割を目途に評価額が設定されており、3年に1回、評価替えが行われています。 

 

投稿者: 港区西新橋の弁護士 吉利 浩美

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